Qt 5.3 リリース

Qt Developer Tokyo 2014 に合わせる形で Qt 5.3 がリリースされました

Qt 5.3 のフォーカスはパフォーマンスの向上、安定性の向上と使いやすさの向上ですが、新機能もいくつかあります。

新機能

QtQuickWidget

Qt 5.0 から Qt 5.2 まで、Qt の Widgets と Quick は別々の UI テクノロジーとして存在してきましたが、Qt 5.3 ではそのギャップを埋める QQuickWidget というクラスが導入されました。

このクラスを使うことにより、既存の QtWidgets ベースのアプリケーションに簡単に Qt Quick の機能を埋め込むことが可能になります。

QML コンパイラ

Qt 商用版にて Qt Quick Compiler と呼ばれるビルドツールが導入されました。QML のコードをネイティブコードにコンパイルします。ロードやパースの時間が削減できるとともに、 JIT が使えない環境などで特に大きな威力を発揮します。

また、QML をテキスト形式で配布しなくてよくなるため、ソースコードのセキュリティも向上します。

WebSocket とクラウド

Qt WebSocket モジュールが追加され、Qt Cloud Services を使用したクラウド対応がとても簡単になりました。

その他の機能

  • Qt Quick Controls にカレンダーやネイティブダイアログなどが追加されました。
  • Qt Positioning というモジュールが追加され、Android や iOS で使えるようになりました。
  • Qt Printing Support モジュールにも様々な改善がなされました。

対応プラットフォームの追加

Windows Runtime がベータという形でサポートされました。Qt 5.4 では正式にサポートされる予定です。

QNX 6.6 と QNX 6.5 SP1 の正式サポートも追加されました。

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